IN THE RIVER

大体はゲーム日記。そうじゃない日記も書く。

KADOKAWAのメディアミックスプロジェクト「ラピスリライツ」が盛大にズッコケた件

Q.ラピスリライツって?

A.角川が若手声優を集めて、アイマスとかラブライブみたいなのをやった。いわゆる「メディアミックスプロジェクト」。近年はブシロードが連発してるやつ。

 

www.lapisrelights.com

 

 

ラピスリライツは先にアニメを放映して、しばらく後にソシャゲがサービス開始された、珍しいパターン。今回主に書くのは、ソシャゲの話。最近ハーフアニバーサリーを迎えましたが、もうサービス終了待ったなしです。おそらくあと半年も持たないでしょう。

 

確信したのには根拠がありまして。以下の画像(運営からのお知らせ)を見てください。

 

 

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「イベント復刻決定」。いやいや速すぎませんか?まだリリース半年ですよ?普通なら「新しいイベントやります!ジューンブライドイベントやります!」って息巻くタイミングなのに、もう過去のイベント復刻宣言(6月以降に開始予定)。

 

これはつまり、「もう新しいコンテンツにリソースは割きませんよ」って言ってるようなもの。遠回しなサービス終了宣言。実際、ハーフアニバーサリーイベント以降、新しいイベントやシナリオの追加は一切告知されてません。

 

どーしてこうなった?

 

100日以上プレイしてて、プレイヤーレベルが90程度の先生*1として、このゲームを評すると、かなりシンドいです。

 

 

特にシンドいのが育成要素。育成要素に不満を持たれるソシャゲは少なくありませんが、ラピリラはトップレベルで厳しいと思います。

 

例えばレベル上げ。石を割って素材クエストの周回回数を限界まで増やしても、1日に上がるレベルがたったの1*2。ということが普通に起きます。

 

 

そしてクエストの種類が多いんですよね。毎日周回するクエストだけでも「魔女の舞台」「素材クエスト(3種類)」「ユニットクエスト」「カードクエスト(カードごとにクエスト内容が異なる)」「ノーマルクエスト」「ハードクエスト」。加えて「魔女試験」「アリーナ(PvP)」「幻境(応援会*3専用クエスト)」。

 

エストの種類が多いということは、それだけキャラを幅広く育成することが求められるわけでして。ところがこのゲームの育成難易度では到底不可能。いつまで経っても前に進めない。多くのソシャゲでやってるように、イベント期間中のガチャキャラが特攻対象になるんですけれど、ほぼ意味ないですよ。だって前線に出せるほど育成に回せる余裕ありませんから。

 

実はハーフアニバーサリーで素材クエストのドロップが3倍!しかも期間は1ヶ月という大盤振る舞いなボーナスが開催されてるんですよ。でも3倍でトントンだと感じてます。もっと早くやってほしかった。

 

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そしてガチャが地獄です。最高レアリティの排出確率は3%で最低水準。もちろん期間限定キャラもいます。フェス限もあります。まあこのゲームの数少ない良心で、何かと石やガチャチケを貰えるので、全くキャラが集まらないってことはないと思います。

 

単体ピックアップの確率は1.2%です。「お、ちょっと優しめじゃん」と思ったそこのあなた、待ってください。ラピリラのガチャは限凸前提です。ラピリラのガチャシステムについて説明します。まず未入手のキャラを引くと、キャラを入手できます。これがスタート地点です。既に入手済みのキャラを引くと、キャラ石が30個手に入ります。これを使って、キャラを限凸します。最大まで強化するのに何個必要だと思います?330個です。キャラ入手も含めると、12体引く必要があるってことなんですよ。正気の沙汰じゃねえ。

 

 

ゲーウィズより(5/30で更新停止。)

 

もちろんキャラ石の入手手段は一応ありますよ。「カードクエスト」というのがあって、ここで石を集めることができます。ただし、全キャラ通して1日最大9回までしか挑戦できません。最大効率のクエストを回ると、1周ごとに0~3個ドロップします。つまり、毎日稼げるキャラ石は最大で1キャラ9個(ただし3種類まで)。もちろん9個は期待値です。決して0泥の確率が高いわけではないですが、現実的には1日5個といったところでしょう。どうです?いつになれば最大まで限凸できるか想像できますか?

 

まあイベントでキャラ石の入手機会もありますが、(当たり前ですが)任意のキャラ石が対象になるわけではないので当てにはなりません。

 

一応全キャラに使える「全天星石」ってアイテムがあるんですが、こちらはキャラ石以上に入手性が悪いです。例えばシステムが近いプリコネRでは、被りキャラは「全天星石」と同じポジションの「女神の秘石」と交換してもらえます。ところがラピライでは既に述べた通り、被ったキャラは同じキャラ石に変換されてしまいます。低レアキャラ石の使い道はほぼありません。目的のキャラ以外はすべて虚無です。

 

また「全天星石」は実質的に使い道が限られているという問題があります。先程キャラ石の入手方法として、「カードクエスト」を紹介しました。しかし「伝説召喚」限定のキャラ(いわゆるフェス限)には「カードクエスト」が無いんですよ。つまり入手手段の乏しい「全天星石」はフェス限に回さざるを得ないんですよ。

 

とはいえラピライが死に体な原因としては些細なことですよ(色々喚いておきながらなんですが)。そもそも初動でズッコケたのが痛かった。ソシャゲはリリース直後が肝心なのに、リリース月のセルランが平均254位ではとてもリカバリーはできません。スタートの時点で詰んでいたのではないでしょうか。

 

game-i.daa.jp

 

例えば知名度・話題性が十分にあった「アイドルマスター ポップリンクス」も、リリース月の時点で平均101位。それからはセルランを落とし続け、2年持たずにサービス終了。ソシャゲが短命なのは、リリース時の話題・ユーザー集めに失敗すると、それ以降リカバリーする策が全くないというのがソシャゲ業界の厳しさだと思います。

 

game-i.daa.jp

 

ただラピライは、初動でコケた上に、集まった数少ないユーザーもすぐに去ってしまうようなゲーム設計だった……。二重の失敗だったと思います。

 

さらに加えると、ラピライはアニメからソシャゲへという導線も失敗しているのではないかと。ラピライの紹介文にこうあります。「いくつものメディアで紡がれる少しづつ何かが違う平行世界(パラレルワールド)の物語たち」

 

 

つまり、アニメとソシャゲでストーリーやキャラ設定が全く異なるのです。せっかくアニメでラピライに興味を持っても、ソシャゲに没入してくれるとはとても思えません。「思ってたんと違う!!」となってしまうだけでは?一部では百合アニメだと思ってソシャゲを始めたら男(プレイヤー)がいたのでブチギレた人がいたとかいないとか。何を思ってこういう展開にしたんでしょうね?

 

実のところ、まだまだ書ききれていない問題点があるのですが、このあたりで切り上げようと思います。それではまた。

*1:プレイヤーの総称

*2:もちろん1キャラのみ

*3:ギルド的なもの